航也がオーストリアのSKラピード・ウィーンに移籍。

初めてこのニュースを聞いたときは、動揺して、いろんな感情が渦巻いて、

自分の気持ちをなかなか整理できなかった。

そんな、いまの自分の気持ちを書き留めておこう…とか思ってブログを開いたら、

なんと一年ぶりでした。あはは。


サッカーの試合を見て、感想を好き勝手にブログに書く。

試合の分析とかそういうんじゃなくて、おばさん目線で見て

おばさん肌で感じた好き勝手な感想。

サッカー詳しい人から見たら「なに言ってんだ、このおばさん」ってな

トンチンカンなことも、おばさん的に開き直って書きなぐる。

それが私のスタイル!てな感じで過去にいろんな試合の感想を書いてきた。


だけど正直、航也が活躍して、注目されて、

成長すればするほど、私はブログが書けなくなっていた。

ユース時代だったり、プロ入り間もない頃は、航也のプレーに一気一憂しては

ブログにいろんなことを書いた。

「夢を追いかける地元のサッカー少年」を応援する近所のおばちゃん的な目線だったからだ。


でも、気づけば航也は「エスパルスのエースストライカー」として

たくさんの人に注目される選手になっていった。

航也がシュートを決めればスタジアム中が震えるくらいに盛り上がり、

負ければスタジアム中から辛辣な言葉が航也に向かって発せられる。

航也に対する期待が大きいことの表れだ。


航也の活躍はめちゃくちゃ嬉しいんだけど、

なぜだかわからないけど、航也が成長すればすれるほど、

そんな航也のことを面白半分で好き勝手に書いてはいけないような気がして、

そして、私はブログが書けなくなった。


…というのはまあ、一年ブログを放置した言い訳なんだけど(笑)

ただ、もう、「オカン気分」で気軽に書くのはおこがましいというのも本音ではあるのです(笑)



もともと私は「海外移籍大賛成派」だった。

サッカーにはまるきっかけが海外サッカーだったから、

いわゆる「海外厨」だったんだと思う。


「日本代表が夢なんて小さいだろ」

「国内でプレーしてても世界のレベルには追いつけないだろ」


エスパルスにハマってからもしばらくは、

そんな風に思ってたと思う。


だから、ジュニアユースからの生粋の「エスパルスっこ」の

航也に対しても「早く海外に行けばいいのに」と思っていたし、

「Jリーグで残留争いをしてるようなチームじゃ代表に選ばれるわけない」と思ってた。


自分の子供が少年団でサッカーをしてたころ、

「こんな弱いチームにいたらうちの子の才能がつぶれる」

「もっと強いチームでサッカーをやりたいと子供が言ってるから」と言って

他のチームにうつっていく子がたくさんいて、

それを見るたび「環境のせいにしてる時点でダメだろ」と思ってた。


それなのに、気づいたら「エスパルスにいてもビッグにはなれない」と思ってた自分。

サッカーに対するピュアな気持ちをどこかに置いてきてしまったんだな、私は。


だから、毎年残留争いを強いられ、J2降格も経験し、

それでもエスパルス一筋で頑張り続けて日本代表に選ばれ、とうとう海外移籍も果たした航也を見ていたら、

あの頃、他チームにうつっていく子たちを眺めなら

「このチームで強くなりたい」って思えないのかな?

「この仲間と勝ちたいって思えないのかな?」って思ってた自分を思い出した。


航也が試合の中で何度かエンブレムを握りしめる姿。

あれはパフォーマンスじゃなくて、本当にチームに対する強い思いが込められていたんだろうと思う。

サポーターに愛されないわけがないよね。


はじめに戻って、

航也の移籍を初めて知ったとき、

まずは「とうとうその時がきたか!!!」と歓喜した。

それと同時に「航也のいないエスパルス」を想像して泣きそうになった。

うちにあるユニフォームは全部「23」なのに、次の試合はどうすればいいんだろう…とっさに思ったのはそんなことだった(笑)

最後の試合の後に泣いていた航也を思い出すと今でも泣きそうになる。

この4年間で航也のいろんな表情を見てきたけど、最後の試合があんな涙だったなんて…と悔やまれる。


でも、エスパルスの試合はまだまだ続く。

相変わらず戦況は厳しい。そんな中で「選手の成長を後押し」と言って航也の海外移籍を叶えてくれたクラブを誇りに思うし、

これからも私は応援し続ける。お金のないクラブに2億もの移籍金を残してくれた航也のことも、もちろん応援し続ける。

日本平で航也を見れないのはさみしい。

でも「エスパルス」のほかに「SKラピード・ウィーン」という、新たに応援するチームができたと思えば

サッカーの楽しみが増えただけなのである。


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航也頑張れ!
大きくなって、そしてまたいつか日本平に戻ってきてください。