10月24日土曜日、日本平でのJ1リーグ2015シーズンが終わりました。


いつもより1か月以上早いホーム最終戦だったと思う。

最終節後のセレモニーには、選手たちはいつも厚手のベンチコートを着て、社長やキャプテンのお話も、寒さに耐えながら聞いてた気がする。


今シーズンは、2ステージ制が導入されて、チャンピオンシップとかがある関係でこんなに早いのでしょうか?よくわからんけど。


こんなに早くホーム戦が終わってしまったのは寂しいけど、今シーズンの結果を思えば、そんな寒さの厳しい時期の最終戦にならなくて良かったとは思う。

降格の悲しさ、悔しさでメンタルやられてる上に、北風にピューピュー吹かれてのセレモニーじゃ辛すぎるしなー(^_^;)


これから書こうとしていることは、降格が決まった今の、素直な自分の気持ちです。

いつかまたJ1に戻れる日がきたら、この日の自分の気持ちを振り返る為に書き留めておこうと思う。


降格が決まってすぐにブログを更新されてたエスパサポさんもたくさんいたけど、私は自分の気持ちをなかなか整理することができなくて、今日までまた、何度もブログを更新しようとしては読み返して削除し…というのを繰り返していました(^_^;)


いつも楽しみに読ませてもらってるエスパサポさんのブログが幾つかあるのですが、今回はまだどれも拝見していません。
他の人の胸の内を知ったら、自分が今感じている素直な気持ちがわからなくなってしまいそうだから。
自分の気持ちをしっかり整理してここに書いてから、一つ一つゆっくり読ませてもらおうと思っています。



前回のブログで「降格が決まったら号泣すると思う」と書いてたけど、意外にも涙は出なかった。

むしろ、「早くトドメを刺してくれ」とすら思ってた。

もう、なんというか、J1にしがみつくより、まずチームを立て直すべきだろう…というのが私の素直な気持ちだった。


「奇跡の残留」は去年すでに起きていたんだと思う。

去年の時点で私の中ではすでに「このまま何も変わらなかったら、ただ降格を少し先に延ばしただけになるんだろうな」と思っていた。


ゴトビさんを解任したあの時、「これで万事上手く行く!」みたいな空気を、選手やクラブや一部のサポやメディアが無理やり醸し出してる感があったけど、結局、何も変わらなかったし、むしろ状況はどんどん悪化していった。


負の連鎖は、ゴトビさんを解任したあの時から始まったわけではない…と、今は感じる。

あの時はもう、ゴトビさんを切らなければもっともっとクラブがバラバラになるという判断だったんだろう。

私は、ゴトビさんのサッカー哲学が好きだったし、もっともっと見たかった。


でも、だからと言って、「あの時ゴトビさんを解任していなかったら今頃降格はしてなかったのに」とは思っていない。ゴトビさんの監督としての手腕の問題ではなくて、単に、ゴトビさんは「清水」に受け入れられなかったのだ。


選手とゴトビさんの間で何が起きていたのか詳細はわからないけど、漏れ伝わってくる話では、選手とゴトビさんの間に小さな亀裂ができ、それが見る見る深く、修復できないまでに大きくなってしまったらしいということだった。
だけどそもそも、クラブの内情が「漏れ伝わってくる」ことがおかしい…と、常々思っていた。
どこかでゴトビさんの「ネガティブキャンペーン」を展開している人がいるのを感じていた。


ゴトビさんが解任されたことを今更蒸し返してあれこれ言いたいわけじゃない。

私が言いたいのは、そういうクラブの内情が漏れ伝わってくることがおかしいということ。


土地柄なのか、静岡での日常の他愛のない会話にエスパルスが出てくることが多々あって、大して親しい人でもない人との会話の中ですら「知人がエスパルスの選手と仲が良いんだけど、その選手が監督の悪口言ってたんだってよー」なんてことを聞いたりした。

本当かどうかはわからないけど、本当だったら大問題だ。

そんな口の軽い知人にチームの内情を話す選手がいるとしたら、プロ意識が低すぎるだろ…と思う。


またある時は、知人のエスパサポから「ゴトビさんはサポーターにはあんなに笑顔で良い人ぶってるけど、選手にはすごい厳しいんだって。それじゃあ選手が怒るの当たり前だよね。選手がかわいそう。」という、耳を疑う言葉を聞いた。


「選手に厳しくサポーターに優しい」なんて、監督として素晴らしいじゃないか…と、私などは思うわけで。実際に選手がそれに怒ってるかどうかはともかく、「怒って当たり前」とか「選手がかわいそう」とか言ってしまうサポーターがたくさんいるとしたらすごく危ないなぁ…と、その時感じた。少年サッカーじゃあるまいしね。 


「サッカー王国」は衰退している。


日本の中でいち早くサッカーが根付いた土地ではあるけれど、いつからか、進化することをやめてしまっているように見える。


まだエスパルスに興味などなく、子供達が少年団でサッカーをやっていたから保護者として渋々サッカーに関わっていた頃、少年サッカーという狭い枠の中ですら「悪しき静岡サッカー体質」みたいなものを感じてた。

上に立つ人は考え方の古い頭の固い人が多く、変化を嫌い、新しいことを取り入れようとする人に対して上から目線で否定する人が多かった印象だ。


私は当時、子供のために渋々サッカー審判の資格を取って、市の協会のレフリースクールに参加していたけど、「女子の審判員」に対しても風当たりがめちゃめちゃ厳しく、当時のインストラクターにも「静岡は特に、サッカーは男のスポーツみたいな意識の人が多いから」と言われたし、実際、子供の試合に立つと、「審判女だけど大丈夫かよ」「サッカーわかってるのかよ」と聞こえるように野次られた。

静岡では、「サッカー未経験者」はサッカーに口を出してはいけない…という無言の圧力を感じてた。


そういう人たちがサポーターの中に沢山いるこの土地では、外から来て、新しいことをしようとしたゴトビさんは受け入れられなかったのだ。


この体質が変わらない以上、どんなに敏腕監督が来ても、エスパルスは強くなれないだろ…と思う。


サッカー王国静岡を誇りに思うのは良いけれど、古き良きものを守ろうとするのは良いけれど、サッカーは今この時にもどんどん進化しているのだ。海外サッカーの話を持ち出すと「海外かぶれ」「ここは日本だ」などと言われることもあるけど、その度に、日本が目指してるのは世界のサッカーレベルに近づくことじゃないのか?と矛盾を感じる。

実際、「サッカー王国」の礎となるものを築き上げてきた人たちは、たくさんのことを学び、新しいものを取り入れてきたんじゃないのだろうか。それが、いつからか「進化」することをやめてしまった。そんな風に感じる。

選手も、クラブも、サポも成長しないと、J1復帰には時間がかかるだろう。

静岡全体の意識も変えていかないと、王国の衰退は止まらないだろう。


静岡に追いつけ追い越せとやってきた他の土地のチームの人たちは皆、どうしたら追い越せるかと試行錯誤して、いろいろな新しいものを取り入れて沢山の努力をしてきたのだろう。

その間、静岡は「王国」という名の上にあぐらをかいてきたのだ。

もちろん、そんな人ばかりではないだろう。それを危惧して努力してきた静岡人だってたくさんいると思う。


でも、未だに「地元関係者がクラブを仕切るべき」とか「ユースや地元出身選手を多用するべき」と考える人がまだまだ多いのも事実。

今回降格が決定した後のいろいろなメディアの記事に大榎監督に全く触れていないものが多いことにも、この土地の歪みを感じる。地元のレジェンドを担ぎ上げて「これで安心!」とばかりに持ち上げていたメディアも多かったのに、降格したら、まるで大榎エスパルスなんてなかったかのように、その間のことには全く触れていないものばかり。


大榎監督を批判しろというのではない。

「そこに触れたらいけない」みたいな空気に違和感を感じるのだ。

誰かがツイッターで書いていた。


「大榎さんがこれからも監督を続けていくのであれば、大榎さんの今後のためにも実績をしっかりと書くべきだ」


その通りだと思う。

監督を引き受けた時の状況や事情がどうだったにしろ、「大榎エスパルス」は確かにあったのだ。


その大榎さんの時には、「結果がどうでも監督にはブーイングをしない」…と聞いてたのだけど、ホーム最終戦終了後には、田坂さんに大ブーイングが巻き起こっていた。

それも、なんでかなぁ…と思う。

結果が出せなかった監督にブーイングが出ること自体は仕方がないとも思うけど、全然結果が出せなかった大榎さんにはブーイングをしなかったのに…と言う矛盾を感じて、何かモヤモヤするのだ。

そんなに大事なレジェンドだったら、あんな危機的状況で監督をやらせなければよかったのに…とすら思う。


そんな大榎さんの後を引き継いでくれた田坂さんも、今季限りで退任されることになった。


個人的には、ここに書いたようなことを繰り返したくないので、静岡清水に全く関係のない、経験豊富な監督に来て欲しいなと思ってる。ゴトビさんがエスパルスに来てくれた時、「清水に新しい風が吹き込まれる!」と思ってワクワクした。

その風は結局逆風に吹き飛ばされてしまったけど、今また、「サッカー王国」が息をふきかえすチャンスが来ているのだと思う。


今が、変われるときだ。

今が、変わらなきゃいけないときだ。



降格が決まったとき、泣くより早く、そんなことを思った。

降格したことで、いろいろな、実にいろいろな膿が出てきている。

エスパルスというクラブの、選手の、サポの、サッカーどころ静岡の、いろいろな悪しきものが流れ出ている。

それに嘆いているだけでは前に進めない。


サッカーが生活の中に溶け込んでいるこの土地が私は好きだ。

自分の町にエスパルスというサッカーチームがあることが幸せだし、自分の町のチームを応援してくれる人や、ここに来て頑張ってくれる選手が、地元の人だろうがなかろうが、そんなことは全然関係ない。


同じオレンジ色のユニを着てスタジアムで見知らぬ人と一喜一憂できる。

ただそれだけで、幸せだと思うのです。

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