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練習試合がありました。
今回もまた、「勝利する喜び」を味わう事なく3試合を終えた彼らでしたが、久々の、本当に久々の「1-1」という引き分け試合をしました。
おいおい、引き分けで喜んでる場合かよ…と突っ込まれるかもしれませんが、こんな「サッカーらしいサッカー」を見たのはホントに久しぶりだったので、すごくすごくうれしかったです。
相手は5年生が2~3人しかいないようなチームだったのでコーチは「ホントはあの試合は勝たなきゃいけなかったんだ」と言ってましたが、見ている私たちにとっては「久々にうちのチームが攻めてるところを見た!」と言う事だけで大満足でした(笑)

さて、昨日の昼食会でコーチと話し合った事を、今日の練習試合から早速実行してみました。
「父兄は手を出さない」というあのお約束です。
今まで、「着替えなさい」「ボール出しなさい」「ユニフォームをズボンに入れなさい」と、一から十まで親に世話を焼かれていた子供達。これじゃあいけないと頭ではわかっていながらも、もたもたしてる子供を目の前にすると、口を出さずにはいられないのが、私たちの悪い所でありました。
というわけで今日は、昨日コーチに言われた通り、試合会場に着いて子供と荷物を降ろした後すぐに退散。今日参加した4人のママ達で近くのスーパーに行き、試合開始までのんびりお買い物をしました。その間も、実は誰もが「大丈夫だろうか…」という不安を感じてはいましたが、コーチがこうすると決めた以上は、信頼してお任せするしかありませんよね。
それどころか、私たち父兄が近づこうとすると、

はいはい、もう大丈夫です。大丈夫ですから!

とあからさまにコーチに追い払われるので、手を出したくとも出しようもありませんでした(笑)
でもまあ、こんなところにもコーチの「固い決意」が伝わってきて、ある意味私はすごく安心したんですけどね(^_^)
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てなわけで今日は、子供達にとっても、親の私たちにとっても、今までとはまったく違った試合となりました。私たち親は本当に一切手を出しませんでした。
今まで、試合会場に着いたら場所を確保してブルーシートを敷いてあげて、脱ぎ散らかした服をたたんであげて、荷物もきれいに整頓してあげて…と親の私たちがやっていた全てのことを、今日は何もやらなかったのです。
子供達が試合をしている間にこっそり荷物が置いてある場所に行ってみたら、案の定、シートは敷いてないし、脱ぎ散らかした服とバッグが折り重なってるし、大変な事になってました(^_^;)
もちろん、きれいに整頓したい衝動をぐぐっと押さえてそのままにしておきましたよ(笑)

試合終了後、コーチに子供達の様子をたずねてみると、「スープのカップを忘れた子がいたりしたけど、その度に自分たちで考えてなんとかやってましたよ」と言ってました。
「今後もこんな形でやっていって大丈夫そうですか?」と聞くと、「全く問題ないでしょう」との力強い答えが。心なしかね、コーチも以前より張り切ってるように見えました(笑)

私は今日、初めて子供のサッカーの試合で「楽しい」と感じました。
今までは「お当番だから仕事をしなくちゃいけない」とか、「子供が羽目をはずさないように叱らなくちゃいけない」とか、そんな事ばかりに気を取られて、純粋に子供のサッカーの試合を楽しいと感じたことはなかったのです。
試合を観戦して、寒くなったらみんなで車に乗り込んでコーヒー飲んだりお菓子を食べたり、世間話をしたり…。今までならとても考えられなかった事です。
でも、子供が自立するためにも、親が負担を感じないためにも、コレこそが私の理想とする形なのです。めんどくさいからやりたくないとかそういう事ではなくて、サッカーの技術云々の前に自分たちで考え、自分たちで行動できるようになるために、親は手を出しては行けないと思うのです。

今日もまたまた勝てずに終わりましたが、それでも、私にとって今日という日は決して悪い日ではありませんでした。子供達が、コーチが、そして私たち父兄が、新しい一歩を踏み出している…そんな風に感じた、今日のゴトーなのでした。

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